ウエイトトレーニング スポーツ傷害

【ウエイトトレーニング】腰痛になりやすいエクササイズランキングトップ3

2018年8月21日

経験上、腰痛になりやすいエクササイズランキングのトップ3は、以下の3つ。

    1. デッドリフト
    2. パワークリーン
    3. ローバースクワット(モーメントアームが若干デッドリフトより短い)

第1位 デッドリフトのリスク

モーメントアームを考えると当然と言えば当然かもしれません。正しいフォームで行っていても負荷、回数、頻度の設定を間違えると可能性大です。やはり圧倒的に腰痛が出やすいのがデッドリフト。

通常は下すときにも腹圧を高めますが、最終レップ後は要注意。引ききったところで、安心感が出て腹圧が緩むことがあります。

また、初動作(床から離す瞬間)において、高重量になると支点が腰椎になることがあるので、これまた要注意(パワーリフターはこの腰椎伸展も利用して引く人もいますが)です。姿勢(前傾前弯位)が重要なのは、剪断力を少なくするためにも最もなことです。

第2位 クリーン(クイックリフト)のリスク

クリーンの初動差はデッドリフトですが、扱う重量が違うため、この局面における腰痛率はデッドリフトよりは圧倒的に低いと思います。ウエイトリフターの重量は通常の人のデッドリフト並みですが、体幹力の強さも別格です。

ハングクリーンであれば、重量は下がり、モーメントアームも短くなるので腰痛ははなりにくくかもしれません

エキセントリック時のリスク

クリーンやスナッチにおいてもエキセントリック動作時は気を付けなければなりません。デッドよりも軽量ですが、ストロークが長い分、仕事は大きくなります。

クリーンは、エンドポジション(鎖骨, FSQ)から股関節(トリプルフレクション姿勢)に、スナッチは頭上(OHプレス位)から鎖骨、そして股関節ともう一動作増やすことをお勧めします。

スナッチに比べクリーンのほうが高重量を扱うのでダメージ大だと思います。落とせる施設では、腰痛のリスクは下がるかもしれませんが、エキセントリックのトレーニング効果を考えるとトップポジションから落とすことは個人的には薦められません。

キャッチによるリスク

さらにクリーンのキャッチ習得時は気を付けなければいけません。クリーンを始めて間もない時は、キャッチ時に股関節をうまく使えないので、腰が反り気味になり腰痛を起こす可能性が高いです。3RM辺りからフォーム(初動作またはキャッチ)に乱れがみられること多いのでこれまた要注意です。

クリーンと比較した場合のスナッチのリスク

スナッチはクリーンよりも難易度は高いですが、軽量においてはストロークが長い分、キャッチ時にうまくバーの下に潜り込みやすく、股関節が使いやすいよう思えます。その分、キャッチ時のリスクは低そうですが、やはり高負荷時のリスクは大きいと思います。

第3位 スクワットのリスク

ハイバースクワット(フロントスクワット)の場合、ほとんどダメージは無いと思います(当然、腹圧が取れないのはアウトです)。個人的には、腰痛時にはフロントスクワット気味のハイバースクワットでトレーニングを継続します(もちろん、重量は下げますが)。

パワーリフターが用いるローバースクワットは、デッドリフトとフォームが近くなりモーメントアームも長くなることで、デッドリフトほどでは無いにしろ、リスクは高くなるでしょう。

ハイバースクワットのメカニズムでは、腰痛にはなりにくいですが、注意点が一つあります。1RM付近の高重量や8~10RMのラスト1~2回は、血圧や心肺機能の問題でスティッキングポイントで腹圧が緩んでしまうことがまま起こります。結果、脊柱後湾・骨盤後傾(バットウインク)による腰部損傷を招くことがありますギリギリの重量の場合は、ウエイトベルトの使用をお勧めします。

ヒンジ運動のリスク~RDLやグッドモーニング

RDLやグッドモーニングなどもモーメントアームが長く、腰の負担は大きくなりがちですが、RDLはバーの引き付けをうまくすれば思ったよりは負担は少なく、グッドモーニングに関しては、基本的には高重量を使用しないエクササイズなので、上記エクササイズほどの負担は掛からないと考えます。

ベントオーバーロウのリスク

もう一つ、ベントオーバーロウも腰痛になる可能性がありますが、高負荷になればなるほど姿勢を取るのが難しくなり、上半身が起きます。結果、腰椎とバーベルまでのモーメントアームが短くなり、デッドリフトやローバースクワットよりは、腰痛にはなりにくいでしょう。それにスクデッドに比べると重量も下がるので、リスクはあるがスクデッドほどでは無いと考えます。

腰痛のリスクのあるエクササイズは行わない方がいいのか?

否です。

上記のエクササイズには腰痛のリスクはありますが、その効果は絶大のものがあり、このエクササイズを避けるのは得策ではありません。

正しいフォームは、腰痛のリスクも減らしてくれます。まずは正しいフォームを習得することが肝要です。

参考
・目でみる動きの解剖学―スポーツにおける運動と身体のメカニズム@ Rolf Wirhed(著), 金子公宥, 松本迪子 (翻訳)

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