CSCS/NSCA-CPT試験対策 栄養学

【CSCS受験対策】③栄養学パート2(第10章 摂食障害)

栄養学は、基礎科学セクションの一分野で全体の21%の占める重要パートです。エクササイズやサイエンスに強い人でも、栄養学は苦手な人は多いようです。栄養学がネックとなり不合格になったという話は、度々聞いています。

それでもある程度はパターン化しているので、取りこぼさないよう押さえておかなければならない章です。

前回は、第9章の基礎的な計算や覚えておくべく数字を中心にまとめましたが、今回は10章の後半「摂食障害」についてです。

摂食障害とは

摂食障害は、厚労省のHPによると「食事の量や食べ方など、食事に関連した行動の異常が続き、体重や体型のとらえ方などを中心に、心と体の両方に影響が及ぶ病気をまとめて摂食障害と呼びます」とあります。

CSCS試験において、受験テキスト付属のガイドライン「基礎的な栄養調査」の第3項目「摂食障害や食習慣の変化に伴う徴候、症状および行動についての認識」にあたります。

計算問題ほどとまではいかないまでも、押さえておいて損は無いでしょう(実際に働き始めてからも必要な知識なので)。

摂食障害のタイプ

NSCAによる摂食障害の種類は、以下の3つ

  • 過食障害
  • 神経性食欲不振症
  • 神経性過食症

過食障害

むちゃ食い障害とも言われ、3週間にわたり少なくとも週1回、自制のきかない大量摂取が繰り返されることが特徴と定義されています。

特徴として

  • 通常よりも素早く食べる
  • 不快なほどの満腹まで食べる
  • 空腹と感じていないときに大量に食べる
  • 食べる量に関して恥ずかしさがあるため、独りで食べる
  • 自身(大量摂取に関して)に嫌悪感、落ち込み、罪悪感を持つ

があり、このうち3つ以上を伴う傾向にあるとのこと。

故意の排出(嘔吐や下痢)が無いため、過体重または肥満傾向にある。

さらに押さえておきたいのは、

  • 生涯有病率→男性2.0%, 女性3.5%
  • 平均発症年齢→25歳
  • 治療率→43.6%
  • 最大の理由は病的肥満→BMI40以上

神経性食欲不振症

拒食症と捉えることも出来るが、両者の違いは

  • 神経性食欲不振症→食欲が湧かない。
  • 拒食症→食事を自らの意思で拒む。

ただし、NSCAでは同意語と捉えている模様。

特徴は、

  • 歪んだ身体イメージ
  • 体重増加や太ることへの恐怖
  • 体重および体形を非常に重視する

上記より出る行動は「極端なカロリー制限や減量」。詳細は、

  • 繰り返しの体重測定
  • 食物を細かくしたり、取り分ける

さらに2つのサブタイプがあります。

  • 限定型(小食)
  • 過食-嘔吐型

両者の違いは、規則的な過食、および嘔吐/下剤使用をするかしないかです

  • 生涯有病率→男性0.3%, 女性0.9%
  • 平均発症年齢→19歳
  • 治療率→33.8%(病気の深刻さの認識は低い)
  • メンタルヘルス障害で最も死亡率が高い。

P245の下部表(神経性食欲不振症の症状)は押さえておきましょう(下記参照)。

神経性過食症

特徴は、

  • 常識を遥かに越える大量摂取
  • 摂取後の排出行動
    • 自己誘発性嘔吐
    • 高強度運動
    • 下剤または利尿剤
  • 過食と排出を繰り返す(週1回以上、3か月以上)

過食制御を失っていることは感じていて

  • 正常体重を望む
  • 体重増加を恐れる

傾向に有る。

  • 生涯有病率→0.6%(性別記載無し)
  • 平均発症年齢→20歳
  • 治療率→43.2%

P246の下部表(神経性過食症の症状)は押さえておきましょう(下記参照)。

実際にどんな問題が出るのか?

過去問題や模擬問題集を調べてみると

摂食障害の特徴と対策・処置が多いようです。

対策・処置に関しては、摂食障害の疑いがある場合は、自身(ストレングコーチやパーソナルトレーナー)のみで解決するのではなく、より知識の深い専門家(ドクター、栄養士)に照会するのが原則です。

特徴に関しては、この記事内容やP245/246の表を確実に押さえておきましょう。似た症状も多いですが、確実に違う項目は押さえておくといいでしょう。

神経性食欲不振症の症状項目

  • 骨のやせ
  • 皮膚や爪がもろくなる
  • 皮膚の乾き
  • 皮膚の色(黄色)
  • 産毛
  • 貧血
  • 筋の弱化
  • 便秘
  • 低血圧
  • 呼吸数・脈拍数低下
  • 心臓損傷(構造及び機能)
  • 脳損傷
  • 多臓器不全
  • 深部体温低下→寒さを感じる
  • 嗜眠(しみん)、脱力感、疲れ
  • 不妊

神経性過食症の症状項目

  • 慢性的な喉の炎症と痛み
  • 頸部・顎の唾液腺膨張
  • 歯の弱化(エナメル質腐食)
  • 酸の逆流障害(胃腸損傷)
  • 脱水(下剤使用)
  • 電解質バランス不良→心発作の可能性

出典:NSCA決定版ストレングストレーニング&コンディショニング第4版

上記ブログにも記載した

生涯有病率、平均発症年齢、治療率に関しては、古いとあるので出ることは無いでしょう。

数字としては

週1回以上かつ3か月以上というのは覚えておくといいでしょう。

補足

9章の栄養学の基礎の部分は、試験問題にはあまり出ませんが、重要度としては◎です。栄養学の基礎知識を学ぶにはいい内容なので、必ず目を通して理解を深めてください。

それでも、栄養学の基礎の専門書もさらに読むべきでしょう。

お勧めの図書は、以下あたりでしょうか。

引用・参考:NSCA決定版ストレングストレーニング&コンディショニング第4版

イラストは、イラストACのいしはらさんより

NSCA-CPT受験対策~パート別傾向と対策

・CSCS試験の特徴と傾向

・栄養学の基礎

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