「目標設定」は、スポーツや競技に限らず、人生においても重要な要素のひとつで、行動の源と言っても過言ではなく、フィジカルトレーニングやメンタルトレーニングにおいても必須項目となります。
今回は、「目標設定」について理解を深めていきましょう。
フィジカルトレーニングにおける目標設定
フィジカルトレーニングでは、トレーニング開始前(プログラム作成前)にニーズ分析(情報収集と分析及び現状把握)を行い、その情報を基に目標を明確にします。
その目標に対して、長期計画を建て(ピリオダイゼーション)、具体的なプログラミング、いわゆるプログラムをデザイン(中期・短期計画)することになります。
ピリオダイゼーションの基礎に関する記事はこちらを参照してください。
具体的には、以下の3つの目標を設定します。
- 競技目標
- 形態面の目標
- 体力面の目標
競技目標
競技目標では、具体的な
- 結果目標
- パフォーマンス目標
等を挙げていきます。
結果目標は、全国大会優勝やレギュラーを取る等、ビジョンと言ってもいいかもしれません。
パフォーマンス目標は、結果目標を達するために自身のパフォーマンスをどのように挙げていくかということです。
例えば、球速を5km/h 速くするとか、ドライバーの飛距離を10yd伸ばす等です。
形態面の目標
次に、競技またはパフォーマンス目標を達成するために必要な形態面の目標を設定します。具体的には以下の項目等になります。
- 体重
- 体脂肪率
- 各部位のサイズ(胸囲・胴囲・腰囲・大腿囲等)
これらを実現するために、ウエイトトレーニングで筋肥大をしたり、有酸素トレーニングや正しいダイエット(食事管理)で体脂肪をコントロールしたりする必要があります。
体力面の目標
同時に、競技またはパフォーマンス目標を達成するためにの体力面の目標を掲げます。
筋力と持久力を中心に、具体的にどの体力をどれくらい向上させる必要があるかを考慮し設定することになります。
具体的には、ビッグ3の挙上重量や相対筋力(体重比)、50m等短距離や1,500m等中長距離のタイム等です。
メンタルトレーニングにおける目標設定
メンタルトレーニングにおける目標設定は、ずばり「やる気・モチベーション」を高めることです。
自己分析後、最初に行うのがこの目標設定になりますが、具体的には、以下の8項目です。
- 結果目標
- プロセス目標
- スポーツ人生物語
- 年間目標(中長期目標)
- 月間目標(短中期目標)
- 週間目標(短期目標)
- 毎日の目標(短期目標)
- トレーニング日誌
詳細は、以下の記事を参照してください。
モチベーション・やる気に関する記事はこちら。
目標設定の建て方
目標設定の建て方には、以下の2種類があります。
- ゴール設定型(Top Down 方式)
- 積み重ね型(Bottum Up 方式)
目標設定は以下の3つのスパンで考えます。
- 長期目標
- 中期目標
- 短期目標
この3つのスパン目標を上(top)から考えるか、下(Bottum)から考えるかの差です。
ゴール設定型(Top Down方式)の目標設定
長期または最終目標(夢のようなものでも良い)を設定し、その目標に徐々に近づくように設定された漸進的成功基準(中期目標や短期目標)を設け、その時期ごとに何をするべきかを明確にすることによりやる気を奮い立たせることが可能になります。
アスリートのレベルが上がれば上がるほど、この目標設定が明確になる傾向にあるようです(わかりやすい例だと大谷翔平選手)。
そしてゴールが定まっているので(ゴール設定型)、トップダウン形式で中短期目標が設定しやすく、その時の課題に対し、最大限の努力ができるというのが最大のメリットでしょう。
積み重ね型(Bottum Up方式)の目標設定
長期目標が設定できない選手・人(実は圧倒的にこちらの方が多い)は、短期目標を積み重ねてより自信を深め大きな結果に繋がることもあるでしょう(積み重ね方式やボトムアップ方式)。
メンタルトレーニングには、110%理論というものがあり、これは「ほんの少しの努力で可能にできる短期目標を設定する」ことです。
まずは、第一歩を踏み出しましょう。
恥ずかしながら現時点での私は、ゴルフ以外の目標設定が明確で無いため、ウエイトトレーニングやラントレのモチベーションがいまいち上がりません。
やはり強引にでも試合にはエントリーすべきか悩みどころです(+_+)
まとめ
- フィジカルトレーニングでの目標設定
- 競技目標
- 形態面の目標
- 体力面の目標
- メンタルトレーニングでの目標設定
- ゴール設定型の目標設定
- 積み重ね型の目標設定
最後に、繰り返しになりますが、目標設定はスポーツに限らず、人生において重要です。目標設定を明確にし、それに向かって行動する人のほうが成功する確率が高いと思います。
たとえ失敗したところで、何が悪かったのかを評価して、目標の再設定を行えば、前進する姿が目に浮かびます。
逆に、何かと言い訳をして、結果、何の行動にも移らない人には、成功の可能性は著しく遠ざかるでしょう。
軌道修正はできるので、まずは行動しましょう!
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