ウエイトトレーニング

【ウエイトトレーニング】エクササイズにおける肩甲骨固定の是非

2019年7月6日

肩関節および肩甲骨運動が関係するエクササイズ(ベンチプレス、ベントオーバーロウ、ショルダープレス等)において、肩甲骨は固定するべきか、しないべきかを考察したいと思います。

エクササイズにおける肩甲骨の動きについて

結論から言うと、コアエクササイズ(多関節エクササイズ)の高重量時は固定、コアエクササイズの低重量(ウォーミングアップセット)や補助エクササイズは固定せずに十分な可動域を出すことを勧めます。

ベンチプレス

ベンチプレスでは、肩甲骨はベンチ台に内転位をキープして固定することがスタンダードです。高重量時に、肩甲骨を動かしてしまうと肩や肩甲骨の傷害を引き起こす可能性があるため、さらに出力自体も下がってしまうため(出力に関しては、運動の第3法則(作用反作用の法則)も関係する)に肩甲骨は固定するべきだと思います。

ショルダープレス、ロウイング

固定力自体は弱まるが、ショルダープレスやベントオーバーロウ等でも同様に固めていいと思われます(ベントオーバーロウの場合、体幹の支持が難しく、肩甲骨周りの小筋群は必然的に固まる)。

肩甲骨は固定したとしてもある程度は動くので(肩と肩甲骨のKinematic chain*のため)、あえて肩甲骨を大きく動かす必要は無いと思います(ベンチプレス同様肩甲骨周りの小さな筋群を痛める可能性があるため、ベンチプレスならフィニッシュポジションからの肩甲骨外転、ショルダープレスだとフィニッシュポジションでの肩甲骨挙上)。

まとめ

コアエクササイズの高重量は、運動単位を改善し、最大筋力を高めるので、トレーニングとして必須となります。しかし、高重量に固執し、肩甲骨を固定したトレーニングのみが続くと、肩甲骨の動きが悪くなる可能性も否めません。その動きを損なわないように、コアエクササイズのアップセットや肩甲骨の動きに特化したActivation/corrective exercises もまた必須となるでしょう。

それぞれのエクササイズに、さらにはフォームによるメリット・デメリットがあるので、それらを理解し、プログラミングする必要があるではないでしょうか。

肩と肩甲骨のKinematic chain(concentric 筋収縮)

 エクササイズ 肩関節  肩甲骨
ベンチプレス水平屈曲外転
ベントオーバーロウ(水平)伸展内転
ショルダープレス外転上方回旋
ラットプルダウン内転下制→下方回旋

 

・トレーニングメソッド@石井直方
・筋トレエクササイズ事典@有賀誠司
・ウエイトトレーニング実践編@山本義徳

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