トレーニング理論 有酸素トレーニング

【プログラムデザイン】有酸素トレーニングの強度設定(3種類)の考え方

2019年3月16日

有酸素トレーニングの運動強度は通常、以下の3種類で考えます。

  1. 物理(機械)的強度
  2. 生理的強度
  3. 主観(自覚)的強度


物理的(機械的)運動強度

物理的強度は、走行速度やステーショナリーバイク等有酸素マシンでは仕事率が用いられることが多いです。

速度はトラック等正確に距離がわかる場合には、ストップウォッチで時間を計測すれば計算できますが、GPS時計やスマホのアプリであれば自動で計算してくれるので便利です。

速度の単位は、km/h(時間) やm/s(秒)で、1kmを6分で走れれば、10km/hとなります。仕事率は、パワー(力 x 速度)のことで、単位はワット(Watt)です。

仕事率=仕事÷時間=(力x距離)÷時間=力x(距離/時間)=力x速度=パワー (トレーナーさんはこの変換は必須です。覚えておきましょう(^^♪

生理的運動強度

生理的強度は、心拍数や最大酸素摂取量(VO2max)等が指標となります。
心拍数の計算は

  1. 最大心拍数法(HRmax法)
  2. 予備心拍数法(HRR法)

が一般的です。

最大心拍数法の計算は単純ですが、年齢からのみ推測するので誤差が大きくなります。

対して、予備心拍数法は年齢と安静時心拍数から計算するので個々の体力要素が入り誤差はじゃ管ではありますが、最大心拍数法よりは少なくなる傾向にあります。

同じ強度(%)ならHRR法の数値(心拍数)が、5~15%(10~15拍/分)ほど大きくなり(強度が低いほど誤差が大きい)、HRmax法での計算時は考慮する必要があります

VO2max, 予備心拍数(HRR), 最大心拍数(HRmax)の関係

%VO2max%HRR%HRmax
50506616
55557015
60607414
65657712
70708111
75758510
8080888
8585927
9090966
9595983
1001001000

出典:ストレングトレーニング&コンディショニング第4版@NSCA Japan(一部追加)

VO2maxを計算することは困難ですが、HRR法で求めた心拍数と一致することがわかっているので、現場では活用しやすいです。70%VO2maxの強度は、70%HRR法で求めた心拍数と一致するということです。

%HRR=%VO2max

  1. HRmax法による計算
    ①HRmax=220-年齢
    ②THR=HRmax x 強度(%)
  2. HRR法による計算
    ①HRmax=220-年齢
    ②HRR=HRmax-RHR
    ③THR=HRR x 強度(%)+RHR

HRR(Heart Rate Reserve:予備心拍数)
RHR(Rest HR 安静時心拍数)
THR(Target HR 目標心拍数)
心拍数の単位は、拍/分

主観的(自覚的)運動強度

主観的強度は、個人の疲労度や身体的および心理的負担度を表す強度です。Borgスケールが用いられますがこれも2種類あります。

心拍数の約1/10として、6~20(15段階)で表す(元祖)Borgスケールと0~10(12段階だが、0.5刻みで使用する人も多い)で表す修正スケールに分けられます。

修正スケールは、ウエイトトレーニングでも用いられるようになってきています。現在では修正スケールのほうが用いられることが多くなっているようですが、個人的には旧スケールのほうが理解しやすいです(最初にこれで習ったからでしょう)。

Borgスケール

強度(尺度)意味
6
7とてもとても軽い
8
9とても軽い
10
11まあまあ軽い
12
13ややつらい
14
15つらい
16
17とてもつらい
18
19とてもとてもつらい
20

修正スケール

強度(尺度)意味
0まったく何ともない
0.5とてもとても弱い
1とても弱い(全く努力無し, 安静状態)
2弱い(非常に弱い)
3中くらい(非常に楽)
4やや強い(楽・1日中できる)
5強い(中程度)
6(ややきつい・きつく感じ始める)
7とても強い(きつい)
8(とてもきつい・維持するのに努力が必要)
9(とてもとてもきつい)
10とてもとてもきつい(最大努力・これ以上続けられない)

出典:ストレングス&コンディショニングⅠ理論編@NSCA Japan

( )内は、NSCA決定版ストレングストレーニング&コンディショニング第4版

NSCAのパーソナルトレーニングの基礎知識第2版やストレングストレーニング&コンディショニング第4版の有酸素トレーニングの章では、修正スケールのみが記載されているが、運動処方の章(高齢者、妊婦等)では旧スケールで記載され、混乱を招いています。早期の統一を望みますが、未だ修正されていないですね(+_+)。NSCAのストレングス&コンディショニングⅠ」と「NSCA決定版ストレングストレーニング&コンディショニング第4版」ですらばらつきがあるのですかねぇ(-_-メ)

旧スケールと修正スケールの対比として、
11⇔3, 13⇔4, 15⇔5, 17⇔7あたりを押さえておくと混乱は免れるかもしれないですね!

引用・参考
・パーソナルトレーニングの基礎知識第2版@NSCA Japan
・ストレングトレーニング&コンディショニング第4版@NSCA Japan
・ストレングス&コンディショニングⅠ理論編@NSCA Japan

・イラストはイラストACより

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