「トレーニング・メソッド」、地味なタイトルではありますが、かの石井直方教授の良書で、トレーニングマガジン(ベースボールマガジン社)Vo1~Vo8の「筋肉ゼミナール」を再編集した書籍です。
かなり前に出版された本(2009)ですが、読んで損はしないどころか、絶対に得をするレベルです。私も、トレーニング種目に於いて解剖学的疑問が生じた場合、まず確認するのがこの本です。
概要・構成
全175ページ以下の8章で構成されています。
- 胸部
- 腹部
- 肩部
- 背中部
- 脚(大腿四頭筋)
- 脚(ハムストリングス)・臀部
- 上腕部、前腕
- 下腿部
それぞれの章で
- その筋の特徴(超重要)
- 動作における役割(超重要)
- 基本的&効果的なトレーニング方法
- プラスαの筋肉知識
がわかりやすく解説されています。一般書ではあるものの、各章の初めに記載されている筋の特徴と動作の役割は学術的に実証されているものから仮説まで、さすが石井先生と唸らせる内容です。
その筋の特徴
起始・停止が細かく掲載されているわけではないですが、その筋の解剖学的特徴が解説されています。トレーナーさんは必読の節です。
動作における役割
前説とは逆に、トレーニングの観点からエクササイズの関節運動を解説しています。動作の注意点や可動域による効果の差なども記載されているのでトレーニーさんにとっては最も興味深い節になると思います。
基本的&効果的なトレーニング方法
簡単なプログラムデザインやエクササイズの注意点が書かれています。写真付きではありますが、細かいHow toは他の専門書を参考にした方がいいと思います。
言い換えると、エクササイズ(How to)本では無いので、こと細かくエクササイズの方法論が記述されているわけではありませんが、ビッグ3を始め、基本重要エクササイズのヒントは記されています(グリップ幅とか、可動域とか・・・)。
その他
トレーニーがターゲットの本と思われますが、トレーナー(特に若手)にも是非、一読していただきたいトレーニングの基礎を学ぶにはもってこいの書籍です。
すべての章が優れていますが、個人的には、第3章背中、第4章脚(四頭筋)、第5章脚(ハムストリングス)・臀部が特にお勧めです。
私は2冊持っていて、1冊は保存用、そしてもう1冊は読みすぎてボロボロです。
もはや絶版かもしれません。アマゾンでは30円(2022.1月現在)で売っているようなので、持っていない方は、買いかも?? 私もまた読み返して見ますかね(^^♪
トレーニング・メソッド 石井直方著 ベースボールマガジン社 ¥1,500(税別)
石井先生のその他の推薦書です。テーマ別なので、辞書的に使用できます。
トレーナーの方は、こちらもお勧めです。