ウエイトトレーニング 器具・製品レビュー

【ウエイトトレーニング・ギア】ウエイトトレーニングベルトの是非

ウエイトトレーニング(デッドリフトやベントオーバーロウ等)をする際に、ウエイトトレーニングベルト(以下、ウエイトベルト)をするべきか、しないべきかという議論です。私は、通常しない派ですが、あるシチュエーションにおいては使用します。その理由をまとめました。

ウエイトトレーニングベルトの目的およびメリット・デメリット

ウエイトベルトは、腹腔内圧(腹圧)を高め、脊柱を保護するために使用するものです。

腹圧が高まることで、背筋群の動員も向上し、挙上重量も若干上がる可能性があります。

一方、ウエイトベルトに頼ってしまうと、ベルトがないと腹圧を上げることができなくなり、体幹筋群(この場合は、腹筋・背筋群)が弱化してしまう可能性もあります。よって、ウエイトベルトは、以下の条件下で使用するべきです。

ウエイトトレーニングベルトを使用する条件

  1. 下背部にストレスのかかるエクササイズ
  2. 高負荷(85%1RM以上 or 6RM以下)
  3. 中負荷(8~10RM程度)でもAll Out するようなセット

1の下背部にストレスのかかるエクササイズを最重要条件とし、かつ2と3の条件のときのみ使用するのが妥当です。高負荷でもベンチプレス(パワーリフターは使用する人も多いですが)やワンハンドロウ、ラットプルダウン等、または下背部にストレスがあってもウォームアップセットでは不要ということです。以下のエクササイズが該当すると思います。

ウエイトトレーニングベルトを使用するべきエクササイズ

  • デッドリフト
  • スクワット
  • クイックリフト(クリーン、スナッチ、ジャーク、プッシュプレス等)
  • ベントオーバーロウ
  • ショルダープレス(立位)

基本的には、下半身種目になりますが、ベントオーバーロウや立位でのショルダープレスも該当すると思います。

しかし、実際はベントオーバーロウの高重量では、上半身は立ち気味になり思ったよりは下背部に負担はかかりません(上半身を深く前傾できる人はぜひ使用して下さい)。

ショルダープレスも該当種目ですが、他の種目ほど重量は扱えませんのでリスクは低めだと思います。むしろ、より重量を扱うクイックリフトのプッシュプレスのほうが必要かもしれません。

ルーマニアンデッドリフト(RDL)もギリ使用可のエクササイズですが、8回ベースで単関節種目(すくデッドに比べると、心身共にかなり楽)なので、個人的には必要ないかと。

ウエイトベルトを使用するべきか?しないべきか?

当然ながら、目的やレベルで変わると思います。

パワーリフティングやウエイトリフティングの競技をするのであれば、ルール上認められ最も有利になるギア効果は利用するべきです(試合と練習でまた違うとも思いますが)。

その他の競技アスリートであれば、挙上重量が最大の目的ではないので、体幹強化も含めてスタンダードフォームを基本にノーベルトでトレーニングすることを勧めます。リスクの高いトレーニング時のみベルト使用、もしくはベルト無しの最大トレーニング強度を探すものいいと思います。

フィットネスにおいては、必ずしも最大筋力は必要無いので、体幹強化込みでノーベルトのトレーニングをお勧めします。初期段階で体幹筋群が弱くて体幹保持ができないようなら、まずはベルトをしてトレーニングをしてもいいでしょうし、重量を求めず自重で正しいフォームを完成させることも重要です。

腰に障害を持っていたり、不安がある場合は、迷いなくベルトを使用するべきです(腰に負担のかからないエクササイズを選ぶことも重要です)。

私(長澤)の場合

現状のトレーニングにおいて、私自身がウエイトベルトを使用するのはスクワットとデッドリフトのみです。通常のトレーニングではスクデッドであっても使用しませんが、以下の場合装着します。

  • スクワット:重量を狙うトレーニングのときの高負荷および相当な覚悟の8RMのとき
  • デッドリフト:150kg以上

スクワットに関しては、重量を狙うとき(パワーリフティング競技に出る場合)は、高負荷、私の場合140~150kgくらいからベルトを着け始めます。

もう一つの装着パターンは傷害予防目的で130~135kg8回のときに着けます。スクワットの8RMギリギリのトレーニングは上記にも記したようにラストの1~2回で酸欠や心肺機能の問題で腹圧が抜け腰椎にダメージを受けることがあります。6回以下なら装着しないです。

デッドリフトは筋力期(高負荷期)にしかトレーニングしないので基本3~5回です。念のため、初期は150kg(8RM相当)から、慣れてきたら160kgから装着します。

クイックリフトやショルダープレスでは高重量を使用していなく、ベントオーバーロウは実施していません。上背部のエクササイズは、腰の負担の少ないワンハンドロウやチンニングを使用しています。

ウエイトトレーニングベルトによる重量増加効果

ウエイトベルト使用による重量増加は若干あると思います。私の場合は、昨年末はノーベルトでのスクワットのマックス測定をしましたが、その際の結果は

  • ハイバースクワット(スタンダードフォーム):160kg
  • ローバースクワット(パワーフォーム):165kg

でした。一昨年のパワーリフティング最終戦(11月下旬、ノーベルトでの測定の11ヵ月前)の記録は、175kg(パワーフォーム、ベルト・ニースリーブ装着)でした。

単純計算で10kg(約6%)向上。ニースリーブの効果もあるのでベルトのみでも数%の重量アップ効果はありそうです。

推薦ウエイトベルト

お勧めのウエイトベルトは「Inzer製レバーアクションベルト」と「ゴールドジム製ブラックレザーベルト」です。

Inzer製レバーアクションベルト

パワーリフティング競技をする人には必須のベルトです。

Hold力は最強で、装着時に腰椎を痛めたことはありません。Hold力が強く、ベルト自体も硬いため肋骨を痛めることもあります。締めがきつすぎると呼吸困難になり力が入らなくなるというデメリットも持ち合わせます。

パワーリフティング専用ベルトといっても過言ではないので、通常のトレーニーには必要のないベルトです。また、運動がより激しいウエイトリフティングにも適さないと思います。

詳しくは、Inzer製レバーアクションベルトの記事を参照してください。

ゴールドジムスタンダード(ブラックレザー)ベルト

通常のトレーニーならこれで十分です。安価で最低限のサポート力はあります。私も8RMのときはこのベルトです(レバーアクションベルトだときつすぎて呼吸が持たない)。

まとめ

ウエイトベルトのメリット・デメリットとして

  • 腹圧の向上(メリット1)
  • 脊柱の保護(メリット2)
  • 挙上重量の向上(メリット3)
  • 体幹筋群(腹筋・背筋群)の弱化(デメリット)

が挙げられます。通常はしないことを勧めますが、重量向上や傷害予防の観点から高負荷時には装着も有りかなと思います。

ウエイトベルト装着条件として、

下背部に負担のかかる種目の高負荷時または中負荷でもAll Outするときとなり、具体的には

  • デッドリフト
  • スクワット
  • クイックリフト
  • ベントオーバーロウ
  • 立位ショルダープレス

当たりが該当することになると思います。

個人の考え方により重要度が変わる問題なので、必要に応じて使い分けてください。

・NSCA決定版ストレングストレーニング&コンディショニング第4版
・筋肉まるわかり大事典2@石井直方
・筋トレエクササイズ事典@有賀誠司

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