書籍レビュー 栄養学

【栄養学】間食と補食の本来の意味を考える

2020年11月24日

補食はともかく、間食はおやつやお菓子みたいに考えられていることも多く、身体には悪いイメージを持っていることもあると思います。補食と間食の本来の意味を考えてみたいと思います。

間食と補食の定義

管理栄養士の鈴木志保子氏によると、間食は「睡眠以外で、食事と食事の間隔が6時間以上空く場合に、正式なご飯とは別に摂るもの」で、間食を入れた場合は、1日の総カロリーは変えず、夕食の量をコントロールする必要があるとのことです。

食事と食事の間に摂るもので「間」食、内容も糖質中心でおやつではないという。おやつはあくまでも「心の栄養剤」と仰っています。食べすぎには注意ですね。

一方、補食は「からだを作るために3食の食事では摂りきれないエネルギーや栄養素を摂るためのもの」で、3食に+αするもの

記事には、発育期の中高生向けのようなニュアンスがありますが(成人は発育しないから補食では無く間食としています)、中級以上のウエイトトレーニングトレーニーやアスリートは補食は必須としていいと思います。

ウエイトトレーニングの目的は筋肥大にあるので、総摂取エネルギーを増やす必要があります。ウエイトトレーニングトレーニーはもちろんのこと、ウエイトトレーニングを導入しているアスリートや持久系アスリートの練習における消費(ウエイトトレーニングを導入していなくても)は想像を絶しますので、補食は必須と考えています。それを考えると、減量期の格闘家は大変ですね。

トレーニング前の糖質摂取(おにぎり等軽食)やトレーニング中のワークアウトドリンク(糖質、EAA、BCAA等)、そしてトレーニング後のプロテイン摂取も補食と考えてもいいと思います。

女子アスリートや持久系競技の選手は、補食が足らずエネルギー不足に陥ることも多いと思いますが、最近ではカーリングやゴルフでもモグモグタイムがみられるので意識が高まっている証拠でしょう(^^♪

私もゴルフをする際には(特にスループレイ)、後半エネルギー切れを起こさないようにお握りやBCAAドリンクは手放せません(ゴルフは疲労を感じにくいので、実は要注意スポーツですね)。反対に、ウエイトトレーニングの1回のトレーニング時間(長くて1時間)は短いので、トレーニング中は水分摂取だけです(トレーニング前後に補給はします)。

あまり運動をしていない一般の方は、補食を取りすぎると確実にカロリーオーバーになるので要注意です。一般の方は、補食では無く、真の間食の摂り方を知る必要がありますね。

「からだ食堂」のテーマ(16記事)

この内容は、トレーニングマガジン(ベースボールマガジン社)の初期に女優の水野裕子さんとの対談形式で連載された「からだ食堂」というタイトルでまとめられています(間食は第14回)。

同著者の「スポーツ栄養学@ベースボールマガジン社」にも触れられているますが、この連載の方がテーマが絞っており、個人的にはよりお勧めです(スポーツ栄養学も読んでおくべき良書です)。再編集して出版してもらいたいくらいです。

第1回:スポーツ食の基本
第2回:サプリメントとの付き合い方
第3回:内臓疲労
第4回:金メダリストの食事
第5回:JISSの食事
第6回:省エネなカラダ
第7回:アスリートらしいカラダ
第8回:運動量、METS
第9回:まとめ
第10回:血糖値
第11回:アルコール
第12回:ダイエット
第13回:朝食
第14回:間食
第15回:脂肪
第16回:ビタミン

是非読むことをお勧めします!

個人的に特に面白かった回(間食・朝食・内臓疲労)に関しては簡単にまとめました。

・スポーツ栄養学
・からだ食堂(トレーニングマガジンVol.1~Vol.16)@鈴木志保子

・イラストはイラストACの麦さん

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