トレーニング理論

【S&C理論の基礎】コンディショニングとリコンディショニングの違い

2020年4月15日

機能解剖学とともに、パーソナルトレーナーにとって重要な学問が「トレーニングまたはストレングス&コンディショニング(S&C)理論」、改めて、その基礎知識のまとめ。

  1. コンディショニングとリコンディショニングの定義
  2. コンディショニングとリコンディショニングの目的
  3. トレーニング効果を上げる4要素
  4. 競技力のピラミッド

今回は、1. コンディショニングとリコンディショニングの定義についてです。

コンディショニングの定義

コンディショニングを直訳すると「調節・調整」になるので、試合に向けてのテーパーリングや疲労抜きといった軽めの練習といった感があるように思えます。

実際には、コンディショニングとは、体力要素をトレーニングすることで身体(競技)パフォーマンスを向上させること、またはその手段、方法になります。

コンディショニングは、現在持っている力(100%)をより強く 110%, 120%の力を発揮できるようにするのが主目的で、トレーニングの意味合いが強く、一言でいうと「強化」となるでしょうか。広義のコンディショニングと表す場合もあります。
*ここでいう「力」は「筋力」だけではなく、「体力全般または能力といってもいいかもしれません。

リコンディショニングの定義

一方、リコンディショニングとは、怪我、病気、ストレス等が原因で、いったん低下した体力要素を元の状態に戻すこと、またはその手段、方法になります。リ(re-)には、再びと言う意味があるので、再びコンディショニングをすることになります。

リコンディショニングは、現在持っている力を 100%出せるようにするのが主目的で「調節・(再)調整」の意味合いが強くなります。狭義のコンディショニングと表す場合もあります。

一般的にコンディショニングと捉えられている言葉は、実はリ・コンディショニングの方が近いのではないでしょうか。また(リ)コンデョショニングの目的に傷害予防がありますが、怪我をしないことが、強化・調整には最も重要と考えられます。

NSCAジャパンの考え方

NSCAジャパンによると、

ストレングスとは、「筋力、パワー、筋持久力のみならずスピード、バランス、コーディネーション等の筋機能が関わるすべての体力要素に不可欠な能力です。単に力発揮の大きさを表すだけでなく、状況に応じて適切に筋活動をコントロールするための「神経-筋系全体の能力」と定義されます。

コンディショニングとは、スポーツパフォーマンスを最大限に高めるために、筋力やパワーを向上させつつ、柔軟性、全身持久力など競技パフォーマンスに関連するすべての要素をトレーニングし、身体的な準備を整えることです。また、一般の人々にとっては、快適な日常生活を送るために、筋力や柔軟性、全身持久力をはじめとする種々の体力要素を総合的に調整することです。

ストレングス(筋力)トレーニングは、本来コンディショニングの一部として捉えるべきものですが、NSCAが「ストレングス」と「コンディショニング」の両方を掲げているのは、NSCAがコンディショニングにおけるストレングストレーニングの役割を強調しているためです。

とあります。ご参考にしてください。

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