最近、生理学の基礎テキストを読み直したので、覚書程度ですが、pH(potential of hydrogen)についてのまとめです。
pH(potential of hydrogen)とは、水素イオン指数
pH(potential of hydrogen)とは、水素イオン指数のことで、溶液(血液と考えていいと思います)の粘性を表す物理量のことです。私自身は、「ペーハー」と教わりましたが、これはドイツ語で、英語ではそのまま「ピーエッチ」です。最近はこちらの方が主流のようです。
pHの3つの分類
pHは、以下の3つに分類されます。
- pH<7 酸性
- pH=7 中性
- pH>7 アルカリ性
pHが小さいほど水素イオン濃度は高く、pHが1減少すると水素イオン濃度は10倍、逆に1増加すると水素イオン濃度は10分の1になります。
アシドーシス(Acidosis)とアルカローシス(alkalosis)
体液は、通常 pH7.35~7.45の弱アルカリ性で、7.35未満をアシドーシス(acidosis)、7.45を超えるとアルカローシス(alkalosis)と言います。
- pH7.35~7.45→正常値
- pH 7.35未満→アシドーシス
- pH 7.45超え→アルカローシス
なお、-sisは「行為」「過程」「状態」「条件」を表す接尾語で、「acid」は酸を表し、「alkal」はアルカリ(塩基)です。
acidosisは、正常値よりも「酸性に傾いた状態」であり、必ずしも酸性になったわけでありません(pH7.3は、アシドーシスながら弱アルカリ性)。
一方、alkalosisは、正常値よりもさらに「アルカリ・塩基が進行した状態」となりますかね。
死亡の可能性
更に、pH6.8以下およびpH7.8以上では、死亡の可能性がありますが、通常はほぼ起こりえないと思います。もしなった場合は、病気や病態のレベル(呼吸不全・腎不全・薬物等の中毒等)なので、我々にはどうすることもできません。
- pH6.8以下
- pH7.8以上
出典:生理学の基本(中島雅美)
引用・参考文献:生理学の基本@中島雅美