【生理学】循環器(心臓血管器)系の基礎①~構造と構成

解剖学・生理学・運動学

有酸素系のメイントピックである呼吸・循環器系。厳密には呼吸器と循環器は別器官ですが、密接に関係しているので合わせて説明されていることが多いです。筋生理やウエイトトレーニングとは対の関係にもなるので、なかなか勉強もしない人も多い分野ではありますが、トータルにアプローチするためには、必須となる生理学です。

今回は循環器の1回目です。

呼吸器の構成に関する記事はこちら

筋肉の種類

筋肉は、以下のように分類されます。

  1. 横紋筋
    1. 骨格筋(随意)
    2. 心筋(不随意)
  2. 平滑筋(不随意)

横紋筋は、顕微鏡で見ると縞模様が入っていて、骨格筋と心筋にさらに分類されます。

骨格筋は、一般的に筋肉と言われるもので「大胸筋」や「上腕二頭筋」等、自分の意志でコントロールできるので「随意筋」です。

一方、心筋は心臓の筋肉で、横紋を持ちますが、動きを自分で制御できない「不随意筋」になります。機能は、平滑筋の方が近いです。

平滑筋は、心臓以外の臓器や血管を構成する筋肉で、これらも「不随意筋」になります。

循環器(心臓血管器)系の役割

「循環器系」の役割は、酸素および栄養素を各細胞まで運搬し、それら細胞からの代謝物(二酸化炭素、老廃物等)を除去(運搬)することです。心臓と血管から成るので「心臓血管器系」ともいいます。

循環器は、英語ではそのまま「The Circular System」です。一方、心臓血管器系は、「The CardioVasculer System」、Cardio-は心臓を表し、Vascular-は血管を表す接頭辞です。

ちなみに、心肺蘇生法のCPRのCはCardioです。

循環器(心臓血管器)系の構成・構造

心臓血管器は、心臓と血管で構成されます。

血管の分類~動脈と静脈

出典:Wikimedia Commons

血管は、下記の3つに分類されます。

  • 動脈
  • 静脈
  • 毛細血管

動脈は、酸素を運ぶ血管と捉えがちですが、定義としては、「心臓(心室)から送り出された血液を含む血管」となります。

一方、静脈は、二酸化酸素を含む血管と思われていますが、「心臓(心房)に血液を送り込む血管」のことです。

静脈は青く見えますが、当然青いわけでは無く、これは波長の違いで、青い光は波長が短く透過しにくいため皮膚の近く(静脈は動脈の上にあり浅い位置にある)で反射してしまうからです。

一般的には、動脈には酸素が、静脈には二酸化炭素が含まれますが、肺循環においては入れ替わります(後日、まとめます)。

動脈および静脈は

  1. 内膜
  2. 中膜
  3. 外膜

の3層から成り、静脈には逆流を防ぐ弁が付いています。

内膜は「内皮細胞」、中膜は「弾性線維を含む平滑筋」、外膜は「膠原(コラーゲン)繊維と弾性線維からなる結合組織」からできています。

心臓(左心室)に繋がる大動脈から中・小・細動脈と細くなり、毛細血管で動脈と静脈が入れ替わります。そして、細・小・中静脈と徐々に太くなり、最終的に大静脈としてまとまり心臓(右心房)に戻ります。

毛細血管の壁は非常に薄く(1層・内膜のみ)、ほとんどの物質を透過する性質を持ちます。ここでガス交換や栄養素の供給、および代謝産物の除去が行われます。交換血管と呼ぶこともあるようです(あまり使わないと思いますが)。

循環やガス交換に関する詳細記事はこちら

心房と心室

出典:wikipedia

心臓は四つの部屋を持ち、それぞれ「右心房」「左心房」「右心房」「右心室」といいます。

「心房」は血液を受け取る部屋で、静脈と連結しています。一方、「心室」は血液を送り出す部屋で、動脈と繋がっています

「右」の部屋には「二酸化炭素」が含まれ、「左」の部屋には「酸素」が含まれています。

心臓には、血液の逆流を防ぐ「弁」が4つあります。

  1. 右心房と右心室の間にある「三尖弁」
  2. 右心房と肺動脈間の「肺動脈弁」
  3. 左心房と左心室に「僧帽・二尖弁」
  4. 左心室と大動脈間の「大動脈弁」

さらに

  • 「三尖弁」と「僧帽・二尖弁」を合わせて「房室弁」
  • 「肺動脈弁」と「大動脈弁」を合わせて「半月弁」といいます。

まとめ~専門用語集(和名・英名)

循環器の専門用語(和名・英名)のまとめです。必要に応じて増やしていきます。

循環器系circular system
心臓血管器系cardiovascular system
  
心臓heart
心房atrium
心室ventricle
  
血管blood vessel
動脈artery
静脈vein
毛細血管capillary
  
valve
三尖弁tricuspid valve
僧帽(二尖)弁mitral(bicuspid)
房室弁atrioventricular valves
大動脈弁aortic valve
肺動脈弁pulmonary valve
半月弁semilunar valves

次回は、循環のメカニズム、刺激伝達系、心電図、トレーニング効果辺りをまとめる予定です。

引用・参考
・ストレングストレーニング&コンディショニング第4版@NSCA Japan
・Essentials of Strength Training & Conditioning second edition@NSCA
・ストレングス&コンディショニングⅠ(理論編)@NSCA Japan
・トレーニング用語辞典@ウィダー
・生理学の基本@中島雅美(監修)
・生理学の基本がわかる事典@石川隆(監修)
・解剖生理学@志村ら
・血管と血液の総合サイト

・イラストはイラストACのぷまさん

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