解剖生理学・運動学

【生理学】タイプ間(Ⅰ⇔Ⅱ)の筋線維移行は起こりえるのか?

2018年12月31日

速筋から遅筋または遅筋から速筋への筋線維の移行は、動物実験では認められているが、人間の場合はいまだ実証されていない。しかし、例外はあるようである。今回はそんな話。

筋線維のタイプ間移行とサブタイプ間移行

骨格筋の種類には、タイプⅠ(遅筋)とタイプⅡ(速筋)があるのは周知のとおり。この2種類の比率は人間においては生涯変わらずというのが現在の見解である。ただし、トレーニングによってサブタイプ間の変換は認められている。つまり、タイプⅠ(遅筋)⇔タイプⅡ(速筋)の変換は無いが、タイプⅡa⇔タイプⅡxの変換はあるということ(NSCA第4版にはLSDにおいてⅡxからⅠへの移行があると記述があるが、どうなんでしょう?)。

トレーニングにおいては、ウエイトトレーニングであれ、持久的トレーニングであれ、タイプⅡに関しては、ⅡxからⅡaに移行して、ディトレーニングにおいて元に戻ること(Ⅱx)が確認されている

筋線維のタイプ間移行が起こる例外

ただし、40歳を超えると筋線維の移行が起こると、筋肉の科学(石井直方)には書かれている。タイプⅡの筋芽細胞にタイプⅠに繋がっている神経を混在させると、タイプⅠの筋線維になることが実証されているとのこと。これは人為的なものと思われるが、加齢により寿命の短いⅡ型の神経が死んでしまうと、残された筋線維に他の神経が繋がる、その繋がった運動神経がⅠ型の場合、筋線維もⅠ型に移行すると推測されている。

マラソンレースのエントリーを見ると40代と50代が30代よりも多い。40代以降はマラソン向きの体になりしかも、無理をしないから(オーバーペースになりにくい)タイムも出るのかもしれない。

そういう私も5年ほど前からマラソンレースにも出ているが、一向にタイムは縮まらない。同時にパワーリフティングも行っていてまだ記録は伸びているので、通常よりはサルコペニアは少ないものと推測する。しかし、ラントレーニングにおいては、強度を上げるには抵抗があり、距離を求める傾向にあるので、遅筋化は起こっているのかもしれない。

運動生理学(筋生理学)お薦めの本

それにしても、石井直方先生の本は、わかりやすい。どのタイプのトレーナーさんも絶対に読んでおくべき本だと思います。いくつか、推薦書を挙げておきます。このブログの参考・引用文献の「筋肉の科学」は最もわかりやすいかもしれません。その他、「究極のトレーニング」「筋肉学入門」「筋を鍛える」「トレーニングメソッド」はお勧めです。

参考・引用文献:
・筋肉の科学(石井直方@ベースボールマガジン社)
・NSCA決定版ストレングストレーニングとコンディショニング第4版

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