建築基準法における住宅用途長期積載荷重最低基準
建築基準法において定められる住宅用途の長期積載荷重の最低基準は、180kg/㎡なので、部屋が10㎡(6畳程度)の場合、1,800kgの重量に耐えられるということになります。通常、局所的に長時間圧力を加えなければ、床が抜けることはほぼ無いと考えられます。ただ、床引きのデッドリフトの場合、反作用が2~3倍はかかると計算すると、気を付けなければなりません(スクワットは通常ラックを使用するので分散作用はデッドリフトよりも大きいと思われる)。
柱・梁・コンパネの耐久力
また、柱や梁にかかる荷重は、130kg/㎡なので、2階以上に設置する場合は、これで計算すると良いでしょう。さらに言えば、経年劣化もあるので1階や地下であっても130kg/㎡で計算していれば問題は無いと考えられます。
コンパネやマットには圧力を分散させる機能があるので、使用することをお勧めします。通常のコンパネは90cm x 180cmなので、0.9 x 1.8 x 180 = 291kg/㎡で約40%圧力が減少します。
また、部屋の構造上、床の強度は壁や柱に近いほど強くなります。重たいものは壁際にです。NSCA等のジムの設置のガイドラインでも、スクワットラック等は壁際となっています。見映えの点を挙げていましたが、耐床の面からも有効な考え方だと思います。
フィジックスコンディショニングジムの耐久性
弊社ジムは約35㎡(計算上、6,300kg可能)で、サイベックス制パワーラック(150cm x 184cm)、TuffStuff製のウエイトリフティングプラットフォーム(240cm x 180cm)、自作のパワーリフティング用プラットフォームが2台(180cm x 90cm, 160cm x 150cm)あります。
プレート類総重量800kg, 最大4名(約300kg)が一緒にトレーニングできますが、8年間で無事故です(2020年4月現在)。
*パワーラック下にはプラットフォームは敷いていません。4脚の下にゴムが10cmほど覆ってあります。パワーラックの重量は200kg, パワーラックに300kgのプレートが乗っているので合計約500kg, 計算上ラック下の床は、約500kg(1.5 x 1.84 x 180)に耐えることできることになりギリギリのラインということになりますが、実際には4脚で支えているので、125kg/脚程度なのでまったく問題は無いと思います。
参考ページ
ホームジムの問題は、耐床よりも、防振・防音です。以下を参考にしてください。