足の骨は、片足26個、両足52個からなり、206ある骨の約1/4に当たります。手も同じような構造なので、これらを覚えれば半分の骨をクリアしたことになります。
今回は、足の骨と関節名の簡単な覚え方を紹介します。
7種類26個で構成される足の骨
足の骨の構成は
- 足趾を成す「趾骨5本」
- 足の甲に当たる「中足骨5本」
- 下腿(脛骨と腓骨)と中足骨を繋ぐ「足根骨7本」
これだと17本になってしまうので、趾骨は5本ではなく合計14本(母趾2本、その他各3本)で覚え、その構成は以下の通りです。
- 近位の「基節骨5本」
- 真ん中の「中節骨4本」
- 末端(遠位)の「末節骨5本」
足根骨は5種類7本
足根骨は近位から
- 踵骨(しょうこつ)→足関節を構成する骨としても重要。
- 距骨(きょこつ)→足関節を構成する骨としても重要。
- 舟状骨(しゅうじょうこつ)→二列目内側、内側縦アーチ。
- 立方骨(りっぽうこつ)→二列目外側、外側縦アーチ。
- 楔状骨(けつじょうこつ)→遠位内側に位置し3つある。内側・中間・外側または内側から数えて第1、第2、第3という記述も可。
覚えるべき6つの足の関節名
足の関節は多いですが、覚えるべき関節は以下の6つです。
- IP関節
- PIP関節
- DIP関節
- MP関節
- リスフラン関節
- ショパール関節
関節は英語を理解すると覚えるのは比較的楽なのです。
趾骨は「Phalanges・phalanx(単数)」、中足骨は「Metatarsals」といいます。mata-は「後ろ」を表す接頭辞なので、Tarsals(足根骨)の後ろ(遠位)にあるということになります。強引でありますが足根骨と趾骨の間・(中)と捉えてもいいのではないでしょうか。
IP, PIP, DIP, MP関節
趾節間関節は拇趾の関節、言い換えると基節骨と末節骨からなる関節なので「InterPhalangeal Joint」となり略して「IP関節」。Inter-は「間・between」を表す接頭辞、これを理解しておくと便利です。
2趾から5趾は各3つの骨があります。
- 基節骨と中節骨の関節は「近位趾節間関節」で近位を表す「Proximal」を使用して「PIP関節」
- 中節骨と末節骨間は「遠位趾節間関節」で遠位を表す「Distal」を用いて「DIP関節」となります。
「中足趾節関節」は「Metatarsals Phalangeal」から「MP関節」です。
リスフラン関節とショパール関節
足根中足関節は「Tarsals Metatarsals」からTM関節と呼んでも良さそうですが、何らかの功績のあったフランスの外科医Dr. Lisfranc(リスフラン)の名前で呼ばれます(手の手根中手関節はそのままCM関節と呼ぶ。*手根骨はCarpals)。中足骨と関節を成す骨は「立方骨」と「楔状骨」です。
横足根関節(踵骨・距骨-舟状骨・立方骨間)は、同じようにフランスの外科医Dr. Chopart(ショパール)の名前を使用します。
その他の関節
その他にも、足根間関節(距骨下関節、踵立方関節、楔立方関節、距踵舟関節、楔舟関節)がありますが、まずは上記の関節を押さえれば問題はありません。足根間関節は、骨の名前と位置を押さえておけば必然的に出てくるはずです。基本的に関節名は骨と骨に名前を繋げ、そして基本的には大きい骨を前にします。
足の骨(26本)のまとめ
趾骨 | phalanges(14) |
基節骨 | proximal phalanges(5) 単数形はphalanx |
中節骨 | middle phalanges(4) |
末節骨 | distal phalanges(5) |
中足骨 | metarsals(5) |
足根骨 | tarsals(7) |
距骨 | talus(1) |
踵骨 | calcaneus(1) |
舟状骨 | navicular(1) |
立方骨 | cuboid(1) |
楔状骨 | cuneiforms(3) |
種子骨* | sesamoido bone |
種子骨は通常第1中足骨骨頭に見られますが、ほかの骨に付着していることもあります。腱や靭帯内にあるので骨の個数には含まれない模様。
足の主要関節のまとめ
趾節間関節 | Inter Phalangeal Joint(IP) |
近位趾節間関節 | Proximal Inter Phalangeal Joint(PIP) |
遠位趾節間関節 | Distal Inter Phalangeal Joint(DIP) |
中足趾節関節 | MetatarsoPhalangeal Joint(MP) |
足根中足関節 | Lisfranc Joint |
横足根関節 | Chopart Joint |
参考・引用
・骨と関節のしくみ・はたらきパーフェクト事典@岡田隆
・骨単@河合良訓(監修)
・身体運動の機能解剖@Thompson/Floyd
・運動療法のための機能解剖学的触診技術(下肢・体幹編)@林典雄
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