メタボリックシンドロームいわゆるメタボ、メタボ自体は病気ではありませんが、生活習慣病(心臓血管疾患、脳血管疾患、糖尿病等)を発症する可能性が高い状態と言えます。さてこのメタボ基準ですが、実は曖昧で日米でも差があります。今回は、その違いをまとめました。
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームは、日本語では「代謝症候群」や「内臓脂肪症候群」といいます。
Metabolismは(新陳)代謝なので直訳は「代謝症候群」が正しいと思いますが、「内臓脂肪型肥満」に大きく関わるので「内臓脂肪症候群」のほうが適当かもしれません。
メタボリックシンドローム診断基準
メタボ基準は、日米で若干違います。
- 厚労省
- NSCA
の判定基準を比較していきましょう。
厚労省の基準
厚生労働省によると、メタボ診断基準は
- 腹囲(内臓脂肪蓄積):男性85cm, 女性90cm以上
- 脂質異常
- 中性脂肪:150mg/dl以上 または(いずれか)
- HDL(高密度リポタンパク質):40mg/dl未満
- 高血圧:収縮期/拡張期血圧 130/85mmHg以上(高血圧基準より若干低いとする)
- 高血糖:空腹時血糖値 110mg/dl以上
上記1の腹囲を超えた上で、2, 3, 4のうち2項目以上に該当するとメタボと診断されます。
この評価方法は、覚えておきましょう。
NSCAの基準
またNSCA(アメリカ)によると、
- 腹囲(内臓脂肪蓄積):男性102cm, 女性88cm以上
- 脂質異常:中性脂肪150mg/dl以上
- 脂質異常:HDL(高密度リポタンパク質):40mg/dl未満
- 高血圧:収縮期/拡張期血圧 140/90mmHg以上
- 高血糖:空腹時血糖値 100mg/dl以上
上記5項目のうち3項目以上に該当するものとメタボと診断されます。
NSCA-CPTを受験する人は、受験日(合格)まではこの評価方法を押さえておく必要があります。合格後は忘れても問題ありません(上記、厚労省の評価法のみで十分です)。
なお、腹囲に関しては、上記数値を超えると
腹部CT検査の内臓脂肪面積が100cm2以上に相当にあたる可能性が高いとしています。日米ではかなりの開きがあるし、今後変わることも考えられます。また数値に関しては団体や協会で若干違うようです。5年ごとに改訂される厚労省の「日本人の食事摂取基準」はチェック✔しておきましょう!
厚労省では空腹時血糖値が126mg/dl以上だと糖尿病と診断しています。
参考
・厚労省HP
・NSCAパーソナルトレーナーの基礎知識第2版